日本サイコオンコロジー学会が主催するSHAREの研修会では、数人のグループに分かれ、模擬患者を相手に実際にロールプレイを行う。グループメンバーはその様子を観察し、ロールプレイ終了後に、非言語的コミュニケーション (姿勢、視線、表情、ジェスチャーなど) を含めた改善点を話し合う。さらに、後から自分が行ったロールプレイのスクリプト (台本) を書き起こすことで、自分のコミュニケーションを客観視する作業を重ねる。こうしたトレーニングを繰り返し行うことにより、自分が今SHAREのどの手順を行っていて、どのような点に気をつけるべきかが、徐々にわかってくるという。特に非言語的コミュニケーションは、自分の印象や場の雰囲気を左右する重要な要素であるものの、無意識に行っていることがほとんどであるため、こうしたトレーニングが非常に役に立つ。
そのほか、ビデオ撮影によって自分のコミュニケーションをチェックすることも、客観視の1つの方法である。