2008年7月、本邦において、EGFR陽性の切除不能進行・再発大腸癌に対してセツキシマブが承認され、9月19日に発売された。現時点では、2nd-line以降の治療として位置付けられている。

海外では
CRYSTAL試験や
OPUS試験などの1st-lineとしてのエビデンスがあり、「肝切除の可能性を考えると、ベバシズマブよりも先に使うほうが有利かもしれない」という考え方もある。
しかし、(1) CPT-11不応症例に対し、CPT-11との併用レジメンでも効果が期待できる、(2) 副作用の1つである皮疹によって患者のQOLを著しく損なう場合がある、(3) 単剤でも投与可能、などの点を考慮すると、治療の選択肢の少なくなった2nd-line以降においても、十分にポテンシャルを発揮できる薬剤といえよう。