分子標的治療薬の巻 大腸癌化学療法編
第3回 分子標的治療薬の巻
其の壱
ベバシズマブは1st-line・2nd-lineにて施行すべし。L-OHPやCPT-11の副作用のために治療継続が困難な症例では、sLV5FUと併用し、ベバシズマブをできるだけ長期間投与することが肝要である。
 ベバシズマブは1st-lineとして、FOLFOXやFOLFIRIとの併用で使用されることが多い。2nd-lineでは、1st-lineがFOLFOXだった場合にはFOLFIRI、1st-lineがFOLFIRIの場合はFOLFOXと併用するのが一般的である。
 BRiTE試験1) では、1st-lineでベバシズマブを投与してPDとなった患者において、2nd-lineでベバシズマブを投与しなかった群と、引き続きベバシズマブ併用療法を施行した群を比較したところ、後者のほうがOSの延長効果が高いことが報告された。
 したがって、L-OHPまたはCPT-11の副作用によって治療継続が困難な症例では、sLV5FU2+ベバシズマブに切り替え、ベバシズマブをできるだけ長期間投与することが勧められる。
其の壱 其の弐 其の参 其の四
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