レジメン講座 | 抗癌剤併用レジメンの投与法を解説します。

Roswell Park regimen (RPMI regimen)

Petrelli N, et al.: J Clin Oncol 7(10): 1419-1426, 1989
Yoshino M, et al.: Gan To Kagaku Ryoho. 22(6): 785-792, 1995

Roswell Park Memorial Institute (RPMI) のEvansらが報告した「Ternary complexが最も強固に形成されるのはLVの細胞外濃度が10μMの時である」という知見を理論的背景に設定されたweekly投与の5-FU/LV併用regimenである。

有効性のデータを見る  安全性のデータを見る 

■有効性

切除不能進行・再発大腸癌を対象とした第I/II相試験により5-FU投与量は600mg/m2と設定され 1)、1987年にPetrelliらにより第III相試験の結果が報告された。奏効率は48%、OS中央値は12ヵ月、奏効期間の中央値は10ヵ月と良好であった2)
また、1989年にGITSGの共同研究において切除不能進行・再発大腸癌症例に対し5-FU群および5-FU/低用量LV(25mg/m2)群と比較され、奏効率において優れているとの結果が報告された3)(下表)。
国内では、Petrelliらの報告におけるLVの半量のl-LV(250mg/m2)を使用した第II相試験が行われ、投与完全例70例における奏効率は30.0%と、海外の報告と同等の効果を示した4)

  5-FU
(n=107)
5-FU/低用量LV
(n=112)
RPMI regimen
(n=109)
奏効率(%) 12.1 18.8 30.3
奏効期間(月) 6 5 8
OS中央値(週) 46 45 55

■安全性

有害事象は下表のとおりである3) 。RPMI regimenでは、重度の下痢が25%にみられた。
なお、国内第II相試験におけるgrade 3以上の有害事象は、下痢が13.7%、白血球減少が23.3%、血小板減少が6.8%に認められた4)

Reference

  • 1) Madajewicz S, et al.: Cancer Res. 44(10): 4667-4669, 1984[PubMed
  • 2) Petrelli N, et al.: J Clin Oncol. 5(10): 1559-1565, 1987[PubMed
  • 3) Petrelli N, et al.: J Clin Oncol. 7(10): 1419-1426, 1989[PubMed
  • 4) Yoshino M, et al.: Gan To Kagaku Ryoho. 22(6): 785-792, 1995[PubMed
レジメン講座のトップへ
大腸癌のレジメン講座のトップへ
胃癌のレジメン講座のトップへ
このページのトップへ
MEDICAL SCIENCE PUBLICATIONS, Inc
Copyright © MEDICAL SCIENCE PUBLICATIONS, Inc. All Rights Reserved

GI cancer-net
消化器癌治療の広場