消化器癌治療の広場
BAD NEWSのGOODな伝え方 IC・コミュニケーションスキル 〜SHAREの活用〜
Quiz3 Case:直腸がん
当Quizは継続したストーリーで成り立っています.
このため,登場人物の家族背景は 第1回テーマ【病名告知】または下記をご参照ください.
―再発・転移告知―  進行がんの治療中 編

 化学療法を開始し6ヶ月後,肝転移,肺転移の増悪のためレジメンが変更された.
 レジメン変更後4ヵ月後の外来受診時に呼吸困難と全身倦怠感を訴えた.

(最近急激なPSの悪化を認めており,化学療法の続行は困難と考えられた.またHさん自身,治療の継続はきついと感じ始めているが,治療をやめてしまうことには不安を感じている.残された時間が限られているのならば,財産の整理をしなければならないと考え始めている.)

【検査】
 胸腹部・腹部CT,血液検査
【診断】
 多発性肝転移,多発性肺転移の増悪と腫瘍マーカー(CEA)の上昇あり
【現在の治療】
 化学療法(FOLFIRI)
Question
積極的抗がん治療の中止を提案する,という状況でのやりとりのなかで,Oさんに「抗癌剤を止めてしまったら,私はどうなってしまうのですか?」と言われた際の対応として,次のA〜Cの中でもっとも適当だと思うものをクリックして下さい.
A

即座に「先のことはわかりません.何かが起きたら,その都度対応していきますから」と答えた.

B

化学療法を中止すれば,体は楽になりますよ.これからは緩和治療を行っていきましょう」と答えた.

C

しばらく間をおき,「今,一番気がかりなことは何かをお話いただけませんか?」と答えた.

【病名告知時・患者シチュエーション】
 72歳男性のHさんは,3年前に妻を亡くし,現在一人暮らし.45歳の会社員の息子は 妻,高校生の息子と離れた場所で3人暮らし.既往歴,家族歴に特記する事はない.