消化器癌治療の広場

ASCO 2011特別企画座談会 Uniformed or Personalized? 
大腸癌の病態に応じたアプローチを考える

Theme 1  1st-lineにおける病態に応じた分子標的治療のアプローチ

1-2 Aggressive approach―腫瘍量が多く、随伴症状を有する場合

抗EGFR抗体薬の投与により速やかに腫瘍を縮小し、症状緩和を図る

瀧内: 小松先生、ありがとうございました。良好なレスポンスはQOLを改善し、また早期の腫瘍縮小がOSの延長につながるということでした。さて、腫瘍量が多く随伴症状を有する症例の場合、ベストなベースレジメンはFOLFOX、それともFOLFIRIでしょうか。

吉野先生

吉野: 私は通常はFOLFOXを使用します。XELOXとCetuximabの併用は忍容性が悪いので、もしXELOXをベースにするのであればXELOX + Bevacizumabにならざるを得ませんが、FOLFOXであればBevacizumabとも抗EGFR抗体薬とも併用できるのでベストだと思います。

瀧内: そうですね。COIN試験のXELOX + Cetuximabでは良好な安全性プロファイルが示されませんでした2)。Kopetz先生はXELOXとCetuximabの併用について、どのように考えておられますか。

Kopetz: 私も毒性が強いので避けています。やはり皮膚障害などが重症化する印象がありますので、抗EGFR抗体薬はFOLFOXと併用しています。

瀧内: では、今回のような症例における抗EGFR抗体薬の役割は何だと思われますか。

吉野: 症状の緩和だと思います。抗EGFR抗体薬の投与により、このような症例であっても早期の縮小が得られ、症状も軽減します。奏効率が高いこととレスポンスが得られるまでの期間が短いことが抗EGFR抗体薬の最大の利点だと思います。

瀧内: 早期の腫瘍縮小は、今回のような症例における重要なポイントといえそうですね。ただ奏効率が高いというだけでなく、レスポンスが得られるまでの時間といった質的な面からも、抗EGFR抗体薬が勧められるということです。先ほどのCASE 2では、FOLFOX + Panitumumabを6コース施行した結果、腫瘍が縮小し腹部膨満感も軽減され、良好なQOLが得られました (図10)

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