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癌における消化器癌の死亡率と死亡数 / Quarterly
Report -消化器癌Up to Date |
癌における消化器癌の死亡率と死亡数 |
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周知の如く、癌は最大の死亡原因となっており、3人に1人は癌で死ぬという時代になっている。
その中でも消化器癌が占める割合は最も高いといえる(表1)。
胃癌による死亡数の増加は止まり、肺癌が1位になったとはいえ、消化器癌における胃癌の死亡数は断突の座を保っている。そして他の消化器癌である大腸癌、膵癌、肝臓癌、食道癌などの死亡数についてはいずれも増加の一途を辿っており、これらの癌による死亡数は減少に向かう目処が全くたっていないのが現状である(表2)。 |
表1. がん部位別死亡率の年次推移 |
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表2. がん部位別死亡数の年次推移 |
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Quarterly Report -消化器癌Up to Date |
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このような現状の中で、依然として国民癌といえる胃癌と、特に増加傾向の著しい大腸癌に焦点を絞り、臨床家の日常診療に役立つ情報を提供することを目的として本冊子が企画された。
本企画では、診療に忙しい全国の第一線の医師を対象に、胃癌・大腸癌に関する最新のトピックスを盛り込んだ冊子として、年4回刊行される予定である。
教科書的な診断・治療に関する情報は既に十分に出回っているため、QOLからみた治療法の選択、進行癌におけるインフォームドコンセントの取り方、EBMに基づいた医療の進め方、遺伝子治療をはじめとする分子生物学の臨床への応用など、従来取り上げられていなかった面からのアプローチを考えている。
執筆をお願いする予定のドクターも当領域の第一線で活躍している方々である。生の声、実際にすぐ役立つご意見を聞かせてもらいたいと願っている。
この冊子の内容が日常診療の現場で参考になり、役立つことを期待している。 |
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2001年4月発行 |