消化器癌治療の広場
臨床試験を斬る! 第2回 前向き試験における治療効果予測因子、予後予測因子の解析
 昨今、癌治療のなかでも進展の著しい分子標的治療を中心に、前向き臨床試験の患者群からより効果の高いサブセットを選出するためのサブグループ解析が広く行われている。大腸癌においては、抗EGFR抗体薬の治療効果予測因子であるKRAS statusによってそれまでの治療が刷新され、本格的な個別化医療の幕開けとなったことは記憶に新しい。今回はCRYSTAL試験をはじめとする抗EGFR抗体薬の前向き臨床試験とその後解析を例に、治療効果/予後予測因子の検討とその意義、読み解くうえで注意したい点などを解説する。
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