ASCO2007 | American Society of Clinical Oncology 2007 June 2th-6th at Chicago,Illinois

  • トップページ
  • ASCO2007に寄せる期待
  • 速報演題レポート
  • 現地座談会
  • レポーター体験記
  • ASCO2007私が選ぶベスト3
  • スタッフ略歴
このサイトは医療関係者の方々を対象に作成しています。必ず利用規約に同意の上、ご利用ください。
記事内容で取り上げた薬剤の効能・効果および用法・用量には、日本国内で承認されている内容と異なるものが、多分に含まれていますのでご注意ください。

ASCO 2007私が選ぶベスト3

ASCO 2007に参加なさった先生方から、興味深い演題を3つずつ選んでいただきました。


清水 俊雄 先生
(近畿大学医学部奈良病院腫瘍内科)

No. LBA1

Sorafenib improves survival in advanced Hepatocellular Carcinoma (HCC): Results of a Phase III randomized placebo-controlled trial (SHARP trial).

発表者:Llovet, J

コメント:
SorafenibはRaf/MEK/ERKおよびVEGF、PDGFRなどをtargetとするoral multi-kinase inhibitorであり、SHARP trialではsorafenib群はプラセボ群に対して生存期間を44%延長したことが証明された。同試験は中間解析において、sorafenib群で全生存期間の延長が確認されたことから効果安全性委員会の勧告を受け、2007年2月の時点で早期終了となった。従来より局所治療(肝切除、PEIT、 TAE、 RFA等)以外のsystemic chemotherapyにおいて有効な治療法が存在しなかった同疾患においてmolecular targeting drugが初めて有効性を示したpromisingな試験結果ともいえる。

No. 4033

Final results of CONFIRM 2:A multinational, randomized, double-blind, phase III study in 2nd line patients (pts) with metastatic colorectal cancer (mCRC) receiving FOLFOX4 and PTK787/ZK222584 (PTK/ZK) or placebo.

発表者:Koehne, C-H

コメント:
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)レセプターチロシンキナーゼ経口阻害剤PTK787/ZK222584(PTK/ZK)は、既知のVEGF receptorのすべてを抑制する。CONFIRM 2の最終結果は中間解析とほぼ一致した結果となり、PTK/ZKの生存期間への寄与は認められなかったが、PTK/ZK群においてPFSを有意に改善させた。現在、大腸癌ではbevacizumabをはじめ、cetuximab、panitumumabなどの抗体治療が主流となり、低分子化合物による抗腫瘍効果は未だ明らかにはなっていない。また新しいバイオマーカーとしてのDEC-MRIなどは血管新生阻害剤の薬理効果と投与量を規定する有用なマーカーであることが示唆され、さらなる臨床の進歩が期待される。

No. LBA4513

Randomized phase III study of 5-fluorouracil (5-FU) alone versus combination of irinotecan and cisplatin (CP) versus S-1 alone in advanced gastric cancer (JCOG9912).

発表者:Boku, N

コメント:
生存期間に対するCDDP+CPT-11併用(CP)療法の優越性とTS-1単剤療法の非劣性を同時検証する目的で計画され、本邦における癌臨床試験としては最大規模ともいえる704例が登録された第III相試験である。Reference armである5-FU治療群の成績が当初の予測を上回る結果であったためにCP療法の優越性は検証されなかったが、経口摂取不能症例や一部の症例群ではCP療法も有効であることが十分予測される。また非劣性が検証されたTS-1療法に関しては本邦の新しい標準的治療であると考えてよいものと思われる。
indexページへ戻る
消化器癌治療の広場へ戻る
トップページへ戻る