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ご存知のように、我々医師はそれぞれ独自の状況におかれています。施設の規模も違えば、臨床に専念している医師も、研究に専念している医師もいるでしょう。しかしながら、皆総じて患者さんのため、ひいては人類のために働いている。その意味では、我々は共に働く仲間というわけです。
私の夢は、「がん患者さんが、これ以上がんによって命を落とすことのないように」ということ。日本の先生方も同じ夢を持っておられるのではないかと思います。近年、がん治療は非常に改善されましたが、まだ満足するにはほど遠い状況で、さらなる進歩が必要です。がん患者さん、彼らのご家族、そして我々自身の夢の実現のためにも、我々は一丸となって仕事に取り組むべきだと思います。
私が最も興味をもっている分野は消化器癌、特に胃癌です。胃癌に対する抗癌剤は一定のレベルに達して頭打ちの状態にあり、現在は新たな分子標的治療薬の開発が待望されています。現在、複数の重要な国際臨床試験が進められており、今回のASCOでも興味深い研究結果がいくつか発表されています。試験結果はまだプレリミナリーなものですが、将来が期待されます。今回は胃癌領域のビッグニュースはありませんでしたが、今後の見通しは明るいのではないかと思います。
ええ、もちろんです。3年ほど前に日韓で小規模の第II相試験を実施し、現在はSTART試験(JACCRO GC-03)を含む複数の臨床試験に参加しています。START試験は日本で始められた試験で、オファーをいただき、我々も参加することになりました。国際臨床試験において、お互いに協力することは、ごく当たり前のことです。また、START試験とは別の試験になりますが、昨年は、国立がんセンターの土井俊彦先生と一緒に新薬の第I相試験を開始しました。将来的には、第I相試験から第III相試験に至るまで、より多くの臨床試験を共同で行えることを期待しています。また、それは日本にとっても韓国にとっても必要なことだと思います。
臨床試験を実施する背景は、日韓で異なります。韓国は、ほとんどの患者が特定の大規模な医療センターで治療を受けるという特殊な状況にあります。我々ソウル大学病院でも、毎年、莫大な数の新規がん患者を診ています。臨床試験には非常に有利な状況というわけです。一方、アメリカは、一施設で診る患者の数では韓国に劣りますが、患者登録のために患者情報を参照できる、非常に優れたネットワークシステムを有しています。たとえ小さな病院の研究者であっても、このネットワークによって、多くの患者登録が可能なのです。
ですから、私が日本の先生方にお勧めしたいのは、アメリカのような患者登録の地域ネットワークをつくること。それによって、患者登録の状況が改善されるはずです。臨床試験を行う上で、患者登録の改善は非常に重要なことです。
私は日本に大好きな友人がたくさんいます。彼らと会い、話をして、ともに研究に取り組む。そのたびにいつもhappyな気持ちになります。今後も臨床腫瘍学の進歩、ひいてはがん患者さんの未来のために、彼らと共同で研究を続けてゆきたいと思っています。
日本人と韓国人は非常によく似ていますよね。日本の先生方とすぐに仲良くなれるのは、日本と韓国が西洋文化とは違った、多くの文化を共有しているというバックグラウンドもあるのだろうと思います。
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